高所作業車業界のリーディングカンパニーJLG Industries社は、Ignitionを利用した監視制御、統計的プロセス制御を実施
~Ignitionは次世代SCADA/IIoTを実現し、スマートファクトリーの構築に貢献します~
JLG Industries社(JLG社)は、全世界で70数種類の高所作業車を展開しているリーディングカンパニーです。同社は1969年にペンシルバニア州マッコネルズバーグに本社を置き、高所作業員向けに安全かつ高品質な製品を提供してきました。これまで長きに渡って世界的な成功を収めることができたのは、企業の絶え間ない改善努力があったからです。
JLG社は製造ラインの効率化を図るために、Inductive Automation®社のIgnitionを使用しています。Ignitionはヒューマンマシンインターフェイス(HMI)、監視制御システム(SCADA)、インダストリアルIoT(IIoT)でソリューションを構築するためのツールが備わった産業用アプリケーションプラットフォームです。このような様々な側面を持つIgnitionを利用することで、スマートファクトリーの構築に貢献するソリューションをご提供いたします。
JLG社は、ダウンタイムの原因をより正確に把握するために、2014年にIgnitionの運用を開始しました。 以降、Ignitionの使用範囲は急速に拡大しています。同社は、設備制御、データ収集、リモートアラーム通知、レポートなどにIgnitionを使用しています。JLG社のシニアメンテナンスエンジニアであるTom Koontz氏は次のように語っています。
「工場全体の様々な領域でIgnitionを使用していますが、設備の制御が可能となり、ダウンタイムの追跡により、設備効率の向上を実現しました」
同社はまた、IgnitionのSepasoft 統計的プロセス制御(SPC)モジュールからも恩恵を受けています。会議の際は、現場に集合し72インチモニターに表示したSPCダッシュボードを確認しながら、担当者同士で意見交換をしています。これが現場で起きている問題をより明確に把握するのに効果的で、大変役立っています。
Koontz氏:「Ignitionを導入してから、問題の原因が特定できるようになりました」
現在のJLG社では、通常時で最大50名の従業員がIgnitionを使用しています。
JLG社における最大のIgnitionプロジェクトの1つに、新しい部品を塗装する「塗装ライン」があります。
塗装業務責任者であるシニア製造エンジニア Tim Loftus氏のコメント:
「Ignitionを使用すれば、定期的なデータをより細かいスパンで取得することができます。現在は、15分置きにシステムからデータポイントを取得していますが、以前のシステムでは4時間置きに実施していました。より細かいスパンで取得できることで、異常や規定値から外れた状態をはるかに迅速に発見することが可能になりました」
Ignitionを導入したJLG社は、先を読んで行動できる、これまでとは違う塗装ラインの管理方法を手に入れました。塗装ラインで素晴らしい成果を上げたため、同社はIgnitionの役割を今後拡張する予定です。
Loftus氏:「当社は、塗装部門でペーパーレス化を促進するためにIgnitionの範囲拡大を計画しています。毎日収集しているすべてのデータをIgnitionで一元管理したいと思っており、誰でもデータを取り出すことができる1つのデータベースを用意する予定です」
設備やシステムとの連携が成功のカギ
Multi-Dimensional Integration社(MDI社)は、JLG社におけるIgnitionプロジェクトのシステムインテグレーターです。ペンシルバニア州シュルーズベリーに拠点を置くMDI社は、スケーラブルなIgnitionが最適だと把握していました。Ignitionの無制限のライセンスモデルは、JLG社が追加コストなしで独自のペースでソフトウェアの使用範囲を将来拡大できる点で大きなメリットがあります。
MDI社エンジニア Anthony Cherone氏のコメント:
「JLG社では、2年間で10件のプロジェクトを完成してきました。OEE、SPC、機器インターフェイス、その他設備用にIgnitionモジュールを連携してきましたが、これらは本当に充実したプロジェクトでした」
Cherone氏は、IgnitionはJLG社に大きな変化をもたらしたと語ります。SPCチャートとデータ解析によって、JLG社がプロセスのどこでより高い効率性向上を達成できるかを把握するのに役立っています。
Cherone氏:「現在は手作業が減少し、自動化が進んでいます。当社のアプリケーションの1つは、手動操作を完全に自動化したため、多くの資材を節約できました。この部分で多大なるコスト削減をもたらしました」
プロジェクト開発の“速さ”はJLG社にとっては嬉しい付加価値でした。
Cherone氏:「Ignitionで開発したことで、どのクライアントに対しても低コストでサービスが提供できます。Ignitionは他社のプラットフォームと比較して非常に高速で、通常の半分の時間で構築することができます」
接続可能な設備や機器の数は「無制限」
MDI社がIgnitionを使用する理由は他にもあります。
Cherone氏:「Ignitionはとにかく柔軟なソフトウェアです。ライセンスは基本的に無制限のため、これまで私は顧客に“Ignitionでは対応できない”と断ったことが一度もありません。また、デバイスの観点からも非常に万能で、さまざまな種類のPLCや、バーコードプリンター、バーコードスキャナー、重量計もすべてIgnitionと接続しています。さらには組立ラインのツールもIgnitionと連携しています」
このソフトウェアは、JLG社の収益改善にも貢献しています。
MDI社エンジニアMike Ficchi氏のコメント:「IgnitionはJLG社の残業費削減にも役立っています。現在、彼らは分析データを使用して、ダウンタイムの原因が特定できています。以前は、原因を探るのに残業は必須でした。Ignitionのおかげで規定値および管理値以内に確実に収まっています」
Ficchi氏はまた、Ignitionがインテグレーターとしての仕事を容易にし、JLG社は他のクライアントに利益をもたらすと語ります。「Ignitionは非常に習得しやすく、使いやすいため、工場に迅速に組み込めます。そのため、ユーザー自身で開発手法を学ぶ必要はありません」とFicchi氏は述べます。「彼らは工場の運営に集中することができ、私たちはより良い意思決定を行っていただくために必要なデータを入力することができます」
JLG社では、Ignitionを活用した数多くの計画を今後予定しています。 「現在は、Ignitionを中心に運用されるRFID追跡システムのパイロット段階にあります」とKoontz氏は述べます。「これは、部品を追跡し、生産サイクルのどこにあるかを常に把握することができる大きな設備になります」
Ficchi氏とCherone氏は、JLG社が実現したいことすべてに対してIgnitionが唯一のソリューションであることに共感しています。「これを提供できるようなパッケージ製品は他社にはありませんでした」とCherone氏は言い、「1つのプラットフォームで広く異なることができるのは本当に素晴らしいことです」とFicchi氏は述べます。
Multi-Dimensional Integration社(MDI社)は、レガシーシステムと最新の自動化制御パッケージの両方にカスタマーサービスと開発サービスを提供しています。MDI社は、食品・飲料、水/廃水、石油・ガス、乳製品、消費財など、さまざまな業界を対象にサービスを提供しています。詳細については、mdiadvantage.com をご覧ください。
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