こんにちは!TTSマーケティング企画の青木です。
前回に引き続き、Leicaレーザートラッカーが活用されている事例を更にご紹介していきたいと思います。
レーザートラッカーは幅広い業界で活用されていますが、前回同様
“発電(風力・洋上・蒸気、ガス・水力・原子力・太陽光)、橋梁・鉄骨、建設関係”という業界に特化した事例を取り上げています。
活用事例(前回のつづきです)
⑤ガスタービンベアリングのメンテナンス
定期点検で部品入れ替えを行う現場ですが、その部品の組付けでレーザートラッカーを活用します。
前回の最初にお伝えした「組立支援」です。→組立支援とは?
⑥蒸気タービンのメンテナンス
こちらのケースでは、レーザートラッカーを導入したことでどのくらい時短を実現できたかを見ることができました。
下の表の通りです。
注目すべきは右列の赤数字です。平均して2~3営業日分にもなる時間を節約できました。
時短の秘訣は、レーザートラッカーの測定精度の高さにあります。
高性能だから手作業が減ったというのももちろんですが、
確信を持てるまで何度も測り直す必要がなくなったということも大きなポイントです。
こちらの企業さんでは、Leicaレーザートラッカーを導入してから最初に受けた案件3つで従来に比べ数百万ドル節約できたそうです!
時短&費用の大幅削減・・・ 全てのものづくり現場での課題ですね。
⑦航空機製造施設の建設
タービンが続きましたが、こちらは変わってエアバス用のコンポジット(炭素素材)製造工場の建設での活用例です。
ロケーションコーンというアイテムを等間隔に置いて行きます。
←ロケーションコーン設置中
更に、長いレールを地面に対し水平に置き、芯出しをします。
←長いレーンの設置
こういった作業にレーザートラッカーによる高精度&広範囲測定を活用することで
3次元的アライメントをとることが簡単にできます。
なお、ロケーションコーンの位置合わせ精度は50μだそうです。
0.05mm・・・ 米粒アートの世界感覚ですが、この単位がこんな巨大な工場建設に必要だなんてとても想像がつかないですね。
⑧大型加速器の組み立て
同じくアラインメント精度が重要な事例がこちら、大強度陽子加速器の組み立てです。
J-PARCという原子・分子、素粒子、原子核などを研究している施設です。
加速器は全長330~500mにもおよび、一周にすると大きいもので1,600mほどになります。
この一周に沿って数百台の電磁石を配置し、それらを陽子ビームが光の速さでたどることで大強度のビームになります。
その大強度陽子ビームこそが研究の要となるのですが、
電磁石のアライメント精度が悪いと陽子ビーム品質が悪くなり、大強度のビームを生成できなくなります。
ですので、この長距離に渡って配置する電磁石のアライメント精度がとても重要なのです。
その設置やメンテナンス作業にレーザートラッカーが活用されています。
⑨タービンブレードのメンテナンス
こちらはリバースエンジニアリングを取り入れた事例です。
発電所の中身をリプレースをします。
作業を担当するのが製造・建設した会社と違うというのは往々にしてあると思いますが、
その会社は図面がないところから始めなくてはいけません。
リプレース用の新しいブレードを正確に製造するために、高精度レーザートラッカーを使用します。
リプレース用ブレード製作までの流れ
STEP1. 交換が必要な古いタービンブレードを計測し、データを取得。
STEP2. スキャンデータをリバースエンジニアリングソフトへ取り込み、あるべき形のブレードモデルを作成
STEP3. リバースしたデータを元に現物を製作
新しいブレードができたら、レーザートラッカーで形状検査し必要に応じて調整します。
組付け時にはレーザートラッカーも一緒に現場へ持込み、高精度計測によるアライメント出しで
正確かつスムーズな組付けを行います。
こちらの事例での活用方法をまとめてみました。
一、リバースエンジニアリング用の高精度スキャニング
二、新しく製作した部品の検査
三、部品の組み付け
レーザートラッカーの三段活用ですね!
⑩風力タービンの検査
風力発電ブレードやモールドの形状検査、洋上風力発電タワー組立支援など、
風力関係でもLeicaレーザートラッカーが活用されている場面は多く、ひっぱりだこです。
前回から連続でお送りしました発電、橋梁・鉄骨、建設関係でのレーザートラッカー活用事例シリーズ、いかがでしたでしょうか?
前回の記事はこちらのリンクからお読みいただけます。
⇒《その1》
今回の内容も含め、事例を多数動画でご紹介しております。
組立支援の解説もあります。ぜひオンデマンドウェビナーにてご覧ください。
▼Leicaレーザートラッカー活用ウェビナー:業界編
『レーザートラッカーを活用した鋼構造物業界での事例紹介【第二弾】』
『レーザートラッカーを活用した鋼構造物業界での事例紹介【第三弾】』
※視聴にご登録が必要です。クリックすると登録ページに遷移します。
また、製品ページでは詳細やソリューション例を掲載しておりますので、合わせてご覧ください。
「こういうワークを測るのにも向いている?」「こんな環境でも使える?」「〇〇を測るにはどの測定機がいい?」などご質問がございましたら、下記連絡先へお気軽にお問合せください。
お問合せ
(メールまたはお電話にて回答させていただきます)
(オンライン会議ツールを使って直接お話しいただけます)