こんにちは、す~ふぃあです。
今回もこのデータができるまで、の続きです!
あとちょっとで完成です。
↑リバースエンジニアリングソフトとCADソフトで作ったミニ石膏像調味料入れのデータのスクショを抱えるす~ふぃあ
~前回のあらすじ~
リバースエンジニアリング入門①「実演:オートサーフェスモデリング」というセミナーに参加したす~ふぃあ3兄妹。
セミナーは、アジェンダや事前の3Dスキャナでの点群取得について説明があった後、実演へ。その流れを話すす~ふぃあ。ポリゴン編集で穴や傷を埋め、オートサーフェスモデリングで自動で領域分割線を入れ、それに沿って自動作成された面をチェック。すると細かいエラーがあることが発覚し・・・
▶リバース入門セミナー①「オートサーフェス編」を覗いてみた(1/3)
▶リバース入門セミナー①「オートサーフェス編」を覗いてみた(2/3)
今回の内容はオンデマンド動画でご視聴いただけます🎥
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▼『15分で解説!リバースエンジニアリング入門 「実演:オートサーフェスモデリング」』
https://pages.tbts.co.jp/spScan_webinar2.html
■自己交差を直す
面が出来上がったところで全体チェックをかけると、
線と線が交差してねじれてしまっているエラーがあることが分かりました。
面が800近くもあると、交差は起こってしまいがちなんだそうです。
↓赤い部分が交差している箇所です。ここを手修正していきます
↓拡大すると、ねじれ具合がしっかり見えます
↓ポイントをドラッグして交差している線を整えていきます
↓整いました
あとはもう一度面作成を実行して、リバースモデルの完成です!
今回のゴールはこの石膏像を調味料入れにすることなので、
この後はCADソフトに切り替えて新しい形状を付けていきます。
■CADソフトで調味料入れに ~あらかじめ測定データをオフセット~
リバースソフトで作成したデータをSTEPで出力し、CADに取り込みます。
NXというCADソフトを使用します。
今の面データのままでは中身がぎっしり詰まった状態なので、
調味料を入れられるように空洞に(シェル化)していきます。
このシェル化の方法が、今回の大きなポイントです。
面が800近くありましたよね。
それだけの数の面をオフセットして肉厚をつけようとすると、
小さなR部分の面と面がひっかかって自己交差を起こしてしまいます。
そこで今回は、事前に測定データをマイナス2mmでオフセットし、
そのポリゴンに面を付けてSTEPファイルにしたものを準備しておいた、とのことで、
ここで別のデータが出てきました。
↓マイナス2mmでオフセットした石膏像のデータ
↓重ねると一回り小さいです
このマイナス2mmサイズの形状を元の形状から引くことで、
2mmの壁を残して中身がくり抜かれた状態にします。
測定データからモデリングする場合はこういった方法が使えるんですね!
■CADソフトで調味料入れに ~形状を間引く方法で穴も作成~
最後に、調味料を出す穴と補充する穴を作成します。
この作業でも、間引く形状をあらかじめモデリングしておき、
その形状を現状の石膏像から引く方法を取ります。
↓わっ!首の断面から何か赤いものが噴出してます・・・
↓胴体下部からも赤いものが・・・
(赤だと怖く見えるのはなんでだろう・・・ ぶるぶる)
この赤い形状が間引かれて、穴が開きました。
更に穴のエッジにフィレットを付けて、実物になった時に手を切らないよう処理をします。
*フィレット – 角を丸める加工
↓切りっぱなしの穴のエッジを処理
そうして完成したのが
こちらです!
かっこいいでしょう!
3Dプリンタで実物作ろうかな。
■おわりに
オートサーフェスモデリングでは、このような複雑形状が多いデザインでも
測定データが全周取れていて穴がなければ、30-40分程度でモデリングできるそうです。
最後にざっくりとですが・・・
スムーズできれいに仕上げるためのオートサーフェスモデリング~CAD編集のポイントは、
・穴や凹み、その他形状不良はポリゴン編集で直しておく
・シェル化する場合は、測定データ(ポリゴン)を肉厚分オフセットしてモデリングし、その形状を元データから引く
というところです!
リバースエンジニアリング入門①「実演:オートサーフェスモデリング」の様子を3回にわけてお伝えしてきましたが、ご参考いただける部分はありましたか?
この内容は約15分の動画でご覧いただけます。
手順など細やかにご覧になりたい場合はぜひ下記のリンクから動画をご視聴ください。
ぼくたち3兄妹もモデリングしてもらえたらいいな~
前回までの記事はこちら:
▶リバース入門セミナー①「オートサーフェス編」を覗いてみた(1/3)
▶リバース入門セミナー①「オートサーフェス編」を覗いてみた(2/3)
【今回登場したツール】
●リバースエンジニアリングソフト『spScan』
●測定に使用したカメラ式非接触3Dスキャナ『FLARE』
●CAD編集ソフト『NX』 →弊社では取り扱いがございません。
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▶『15分で解説!リバースエンジニアリング入門 「実演:オートサーフェスモデリング」』
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